トイレつまりを解消する道具として、ラバーカップ(すっぽん)を思い浮かべる人が多いでしょう。
ラバーカップよりも吸引力が強く、トイレつまりを効率よく解消できるのが真空式パイプクリーナーです。簡単に使えるため、1つあると重宝するでしょう。
しかし、真空式パイプクリーナーは聞き慣れない道具で、使い方を分からない人もいるかもしれません。
そこで今回は、真空式パイプクリーナーを使ったトイレつまりの直し方をご紹介します。真空式パイプクリーナーの選び方もお伝えするので、初めて使う人もぜひ参考にご覧ください。
トイレつまりを真空式パイプクリーナーで直す仕組み
真空式パイプクリーナーは「真空ポンプ」とも呼ばれます。トイレに限らず、お風呂やキッチンなど、さまざまな排水管のつまりを解消する道具の1つです。
大きく分けると、真空式パイプクリーナーは以下の3つで構成されています。
- カップ
- シリンダー
- ハンドル
カップ部分をトイレの排水口に押し付け、ハンドルを操作すると、カップ内が真空になって圧力が生じます。
圧力でトイレつまりの原因を吸い上げたり、崩したりすることで、トイレつまりを解消する仕組みです。
ラバーカップと同じ原理ですが、真空式パイプクリーナーの方が吸引力が強く、トイレつまりの解消に高い効果を発揮します。
真空式パイプクリーナーの選び方
真空式パイプクリーナーは先端のカップ部分がトイレ用のものを選びましょう。カップを取り外せるタイプを選ぶと、トイレ以外の場所でも使えてとても便利です。
真空式パイプクリーナーはさまざまなメーカーが販売しており、サイズは主にSサイズとMサイズ、Lサイズの3種類です。
トイレの多くは、Lサイズの真空式パイプクリーナーが適しています。安ければ1,000円ほど、約2,000~3,000円が相場です。
トイレつまりは突然起こるケースがあるため、万が一に備えて1つ用意しておくとよいでしょう。
真空式パイプクリーナーで直せるトイレつまりは?
真空式パイプクリーナーはラバーカップよりも吸引力が強いですが、すべてのトイレつまりに有効なわけではありません。
以下が原因のトイレつまりなら、真空式パイプクリーナーで直せる可能性があります。
- トイレットペーパー
- ティッシュペーパー
- 排泄物
- 嘔吐物
- 水に流せるシート類
こういった水に流せるものであれば、真空式パイプクリーナーの効果を発揮できます。髪の毛や小さなゴミも、トイレつまりの状況によっては吸い出せるでしょう。
ただし、水に流せるものであっても、大量につまっている場合は真空式パイプクリーナーで直らない可能性があります。
真空式パイプクリーナーでは直せないトイレつまりは?
以下のような固形物が原因でトイレつまりが起きた場合、真空式パイプクリーナーでは対処できません。
- スマホ
- おもちゃ
- ハンカチ
- タオル
- メモ帳やボールペンなどの文房具
- おむつ
- 生理用品
このような固形物はいくら時間をかけても真空式パイプクリーナーでは効果がなく、場合によってはトイレつまりが悪化してしまいます。
固形物がつまった便器に真空式パイプクリーナーで圧力をかけると、さらに奥へ固形物が移動する恐れがあります。排水管や便器の破損にもつながるため、固形物を落としてトイレつまりが発生しても、真空式パイプクリーナーは使用しないでください。
真空式パイプクリーナーでは対処できないトイレつまりは、早めに業者へ相談しましょう。
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トイレつまりを真空式パイプクリーナーで直す前に
真空式パイプクリーナーでトイレつまりを直す前に、まずは以下の準備を行いましょう。
トイレ内を養生する
真空式パイプクリーナーでトイレつまりを直す際、水が便器の周りに飛び散る可能性があります。
トイレ内の壁および床はビニールシートやビニール袋、新聞紙、ぞうきんなどで養生しておきましょう。
また、作業中は服に汚水が飛び散る場合もあるため、汚れても問題ない服に着替えるのもおすすめです。
便器内の水量を調整する
真空式パイプクリーナーのカップが水に浸からないと、便器内に圧力を生み出せません。
トイレつまりによって便器内の水量が多くなっているときは、バケツや給油ポンプなどでくみ出しましょう。目安は真空式パイプクリーナーのカップ部分が水で隠れる程度です。
もし便器内に水が少ない場合は、カップが浸るくらいまで足しましょう。
トイレつまりを真空式パイプクリーナーで直す手順
真空式パイプクリーナーでトイレつまりを直す手順は以下のとおりです。
- 真空式パイプクリーナーを排水口にしっかりと押し付ける。
- カップを排水口に密着しさせた後、ハンドルを勢いよく引き上げる。
- 3~4回押し引きを繰り返す。
- 水が引くようなら、バケツなどで水を流し、排水するか確かめる。
カップを便器にしっかりと押し付けて密着させ、カップの内部を真空状態にするのが真空式パイプクリーナーを使うコツです。密着せずに空気が抜けてしまうと、トイレつまりを直す効果が低くなります。
真空式パイプクリーナーの本体を便器に押し付けたまま、ハンドルは一気に引き上げましょう。
真空式パイプクリーナーの押し引きを5回以上繰り返してもトイレつまりが直らない場合は、直る可能性が低いため、業者に相談してください。
真空式パイプクリーナーを使うときの注意点
真空式パイプクリーナーはラバーカップよりもトイレつまり解消の効果が高いですが、使い方を間違うと思わぬトラブルを招いてしまいます。
トイレつまりを直す際は、次の点に注意しながら真空式パイプクリーナーを使いましょう。
詰まっている原因が分からないときは使わない
真空式パイプクリーナーが効果的なトイレつまりは、あくまでも水に流せるものがつまったときだけです。
水に流せない固形物がつまっている状態で真空式パイプクリーナーを使うと、排水管の奥へ固形物が入り込む恐れがあります。
トイレつまりの原因が分からないまま真空式パイプクリーナーを使用した場合、固形物が排水管の奥に移動するかもしれません。取りにくい場所に固形物がつまると、業者に修理を依頼した際に高い修理代がかかります。
トイレつまりの原因が不明なときは、真空式パイプクリーナーを使わないでください。
排水管の劣化が原因のトイレつまりに真空式パイプクリーナーを使うと、圧力がかかり、排水管が傷む可能性もあります。
なぜトイレつまりが起こったのか心当たりがない方は真空式パイプクリーナーを使用せず、業者へ相談しましょう。
勢いよくハンドルを押さない
真空式パイプクリーナーのハンドルを押し戻すときは、ゆっくりと行いましょう。勢いよく押すと便器内の水がはねてしまい、便器や服に飛び散る可能性があります。
真空式パイプクリーナーはゆっくりと押し、勢いよく引くのが重要なポイントです。
ただし、真空式パイプクリーナーで強引にトイレつまりを解消しようとするのは避けましょう。真空式パイプクリーナーによる圧力で、別のトラブルが発生する恐れもあります。
トイレつまりが真空式パイプクリーナーで直らないときは
真空式パイプクリーナーは吸引力が強い道具です。真空式パイプクリーナーで直らないトイレつまりは症状が重度、排水管の劣化などの原因が考えられます。
真空式パイプクリーナーを使ってもトイレつまりが直らない場合は、専門業者に修理を依頼しましょう。真空式パイプクリーナーよりも効果の高い道具を使い、すばやくトイレつまりを解決します。
私たち『クリーンライフ』でもトイレつまりのご相談を24時間365日承っております。
最短30分で駆けつけ、お見積もりや相談は無料で行います。修理に応じて1~3年の無料点検、無料保証もご用意しているので、真空式パイプクリーナーで解決できなかったトイレつまりもぜひお気軽にご相談ください。