トイレつまりは何の前触れもなく、早朝や夜間に突然起こることがあります。「トイレつまりを直す道具なんて持っていない」とお困りの方もいるでしょう。
軽度のトイレつまりなら、ご家庭にある市販の液体洗剤で直せるかもしれません。しかし、注意しないと有毒ガスが発生する恐れがあり、危険です。
そこで今回は、液体洗剤を使ったトイレつまりを解消する方法をご紹介します。
トイレつまりにはどんな液体洗剤が適しているのか、どのように直すのか、分かりやすくお伝えするのでぜひ参考にしてみてください。
洗剤で解消できるトイレつまりの原因は?
洗剤が効果的なトイレつまりは、以下が原因の場合です。
- トイレットペーパー
- ティッシュペーパー
- 排泄物
- 嘔吐物
- 水に流せるシート
- 尿石
水に溶けやすいものが原因のトイレつまりなら、洗剤で解消できる可能性があります。トイレに溜まった尿石の除去にも洗剤がおすすめです。
ただし、使う洗剤やトイレつまりの状況によっては、解消できません。「自宅にトイレつまりに適した洗剤がない」「洗剤以外の方法も試したい」という方は、以下の記事もご参考ください。
洗剤で解消できないトイレつまりの原因は?
水に溶けないものが原因のトイレつまりは、洗剤では解消できません。
たとえば、以下は水に溶けないため、洗剤で直すのは不向きです。
- スマホ
- おもちゃ
- ハンカチ
- タオル
- おむつ
- 生理用品
- ボールペンなどの文房具
「トイレに流せる」「水に流せる」と書かれたペットのトイレ砂も、洗剤はさほど効果はありません。
もし水に溶けないもの、ペットのトイレ砂でトイレつまりが起こったら、業者に相談しましょう。
⇒クリーンライフにトイレ水漏れ・つまりトラブルの相談をしてみる
トイレつまりの解消に使う3種類の洗剤
洗剤には次の3種類があります。
- 中性洗剤
- アルカリ性(塩素系)洗剤
- 酸性洗剤
お使いの洗剤がどれに当てはまるかは、パッケージで確認しましょう。3種類いずれかの記載があるはずです。
それぞれ、どんなトイレつまりに有効なのか解説します。
中性洗剤
中性洗剤は食器用洗剤でよく見かけます。軽度なトイレつまりの解消に効果的で、重度なトイレつまりには向いていません。
有毒ガスが発生する危険性がなく、安心して使えるのも特徴です。
中性洗剤をトイレつまり除去に使う場合、100mlほど使います。食器用洗剤によっては半分ほど使用するため、中には「もったいない」と思う方もいるかもしれません。
すぐに中性洗剤(食器用洗剤)を使用したトイレつまりの直し方を知りたい方はこちらをご覧ください。
⇒中性洗剤(食器用洗剤)を使用したトイレつまりの直し方を見る
アルカリ性(塩素系)洗剤
塩素系の洗剤、一般的に漂白剤と言われているものがアルカリ性洗剤です。
アルカリ性洗剤は、以下が原因のトイレつまりに適しています。
- トイレットペーパー
- 大便
- 髪の毛
- 黒ずみ
- カビ
アルカリ性の洗剤はトイレつまり解消に効果が高いですが、有毒ガスの発生に注意してください。他の洗剤と混ぜてしまうと、有毒ガスが発生する危険性があります。
すぐにアルカリ性(塩素系)洗剤を使用したトイレつまりの直し方を知りたい方はこちらをご覧ください。
⇒アルカリ性(塩素系)洗剤を使用したトイレつまりの直し方を見る
酸性洗剤
尿石が排水管や便器に溜まり、トイレつまりが起こる場合があります。
尿石はアルカリ性のため、酸性のトイレ用洗剤が有効です。酸性の成分が尿石を分解し、トイレつまりを軽減してくれます。
酸性のトイレ用洗剤を使えば、尿石によるトイレつまりを防げます。水垢や悪臭の予防にも効果的なので、1つ用意しておくと良いでしょう。
すぐに酸性洗剤を使用したトイレつまりの直し方を知りたい方はこちらをご覧ください。
中性の洗剤でトイレつまりを解消する方法
中性の食器用液体洗剤を使う手順は以下のとおりです。
- 便器内の水量を調整する。
- 食器用洗剤を100mlほど便器に入れる。
- 50~60℃のお湯を入れ、20~30分そのまま放置する。
- バケツなどで水を流し、トイレつまりが解消したか確認する。
陶器でできている便器は、熱湯を注ぐと割れる恐れがあります。ぬるめの50~60℃のお湯を使いましょう。
沸騰したお湯と同量の水を入れると、50~55℃前後のお湯になります。また、お湯を沸かし、湯気が出始めた頃がおよそ50~60℃です。
バケツで水を流して排水されるようなら、トイレつまりは解消しています。
アルカリ性(塩素系)の洗剤でトイレつまりを解消する方法
もし洗剤を買いに行けるのであれば、髪の毛や便などを溶かす効果が期待できる、アルカリ性(塩素系)のトイレ用洗剤をおすすめします。
アルカリ性のトイレ用洗剤でトイレつまりを解消する手順は、中性洗剤とほとんど同じです。
- 便器内の水量を調整する。
- アルカリ性洗剤を便器に入れる。
- 20~30分そのまま放置する。
- バケツなどで水を流し、トイレつまりが解消したか確認する。
アルカリ性のトイレ用洗剤のパッケージには、「薄め方」が記載されています。水1Lに洗剤を何ml入れるのか確認し、水1Lあたりに入れる量の洗剤を便器に入れましょう。
なお、髪の毛などを溶かすほどの強い成分が入っているため、手荒れする可能性があります。使用する際はゴム手袋をしましょう。
酸性の洗剤でトイレつまりを解消する方法
尿石が原因でトイレつまりが発生した場合は、酸性の液体洗剤を使いましょう。
特に尿石が溜まりやすいのが、男性用小便器です。ここでは、男性用小便器の尿石をトイレ用の酸性洗剤『デオライトL』で溶かす方法をご紹介します。
- 便器内の水量を調整する。
- 小便器の目皿を外し、デオライトLに5分間浸す。
- 5分経ったらブラシで磨き、尿石をこすり落とす。
- 便器にデオライトLを250ml入れ、そのまま15分間放置する。
- 15分経ったらバケツ一杯の水を流し、トイレつまりが解消したか確認する。
尿石の量が多く、なかなか除去できない場合は、ステップ2~4を繰り返しましょう。
作業が終わったら、環境保全や浄化槽の影響を考慮し、デオライトLをアルカリ性洗剤で中和することをおすすめします。
中和に使うアルカリ性洗剤は、デオライトLを販売している和協産業の『ピーピースカット』を使うと良いでしょう。ピーピースカットはデオライトLと同量を入れてください。
洗剤を使ってトイレつまりを解消する際の注意点
トイレつまりを解消するために洗剤を使う場合、取り扱いに注意が必要です。
酸性洗剤とアルカリ性を混ぜて使用しない
酸性洗剤とアルカリ性洗剤を混ぜると、有毒なガスが発生します。洗剤によっては「まぜるな危険」と記載されているでしょう。非常に危険なため、絶対に混ぜないでください。
もし酸性洗剤とアルカリ性を混ぜた場合、有毒ガスが発生して呼吸困難や頭痛を招き、最悪の場合は死に至る可能性もあります。
トイレ掃除で違う洗剤を使いたいときは、1日おいて使うことをおすすめします。酸性洗剤とアルカリ性洗剤を同じ日に使うのも避けましょう。
トイレ内をしっかりと換気をする
洗剤の中には臭いがきついものもあります。
換気扇を回し、トイレに窓があれば開けてください。トイレつまり解消の作業中はトイレのドアを開けましょう。
換気の悪い場所で有毒ガスが発生すると、命にかかわることもあります。万が一に備え、健康への悪影響を防ぐためにもしっかりと換気を行いましょう。
便器内の水量を調整する
便器内の水量が多いと洗剤が薄くなり、トイレつまりを解消する効果が下がってしまいます。
通常の水位と同じぐらいの位置になるように、水量を調整しましょう。
水量が多ければ、洗剤を入れる前にバケツや灯油ポンプなどでくみ出してください。
きちんと換気を行って水量を調整したら、洗剤でトイレつまりを解消しましょう。それぞれの洗剤の使い方は以下でお伝えします。
洗剤を使ってもトイレつまりが解消しないときは
洗剤を使ってもトイレつまりが解消しないときは、ものが大量につまっている可能性があります。
また、トイレットペーパーや尿石などではなく、他の原因でトイレつまりが発生したとも考えられるでしょう。
もし洗剤でトイレつまりが直らなければ、業者に相談してください。業者は市販の洗剤よりも非常に効果が高い薬品を取り扱っているため、迅速にトイレつまりを解消します。
私たち『クリーンライフ』でもトイレつまりのご相談を24時間365日受け付けております。
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